読書感想日記

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読んできた本の要約、感想を記録していきます。自己啓発・ビジネス書がメインです。

「さあ、才能に目覚めよう」の感想と要約

 

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす

 

世の中には「強みを活かそうとしない人」が多すぎる

「強みを強固にすること」、「弱点を克服すること」、あなたはどちらに時間とエネルギーを費やしますか?後者を選んではいないでしょうか?おそらく多くの人が後者と答えると思います。しかし、弱点を克服することはあくまでもダメージコントロールに過ぎず、圧倒的な成果を挙げることにはつながりません。もし、周りよりも傑出した成果を挙げたければ、自分の強みを理解し、その強みを最大限に活かすべきです。

成功者の共通点

 成功を収めた人々すべてに共通すること、それは、持てる才能を最大限に発揮し、自らの強みを磨き、仕事に活かす術を知っていたことです自分の内側を見つめること。自分の強みを見つけ、実践と学習を通してその強みを補強し、その強みを日々活かせる役割を見出すこと。または、新たな道を開拓すること。これができれば強固な人生を送ることができるのです。

 

強みとは何か

「強み」とは、ひとことであらわすと、「常に完璧に近い成果を生み出す能力」のことです。この定義に従って、強固な人生を築くのに大切な3つの原則を挙げたいと思います。

①強みは首尾一貫することができて初めて、真の強みになる

安定性があってこそ成果も予見できます。たとえば、タイガーウッズ自身でさえ自慢するのではないかと思われるような完璧なショットがたまたま打てたとしても、コンスタントにそのようなショットが打てなければ、それは強みとは言えません。さらに、真の強みは真の満足感をもたらします。企業戦略を推進する能力が十分にあったとしても、その職務を遂行するのに多大なエネルギーを消費しなければならない場合、それは強みにはなりません。常にうまくいき、満足感が得られる場で発揮される才能が真の強みなのです

②満足のいく結果をためには、自らの職務に関わる全ての業務に適した強みを持つ必要はない

成功している人々はオールマイティーの札を持っているわけではなく、ただ、手持ちの札を最大限に活かしているだけなのです。満足のいく結果を出すには、あらゆることがうまくこなせなければならない、という考え、これは払拭すべき世間一般の思い込みです。

③傑出した存在になるには強みを最大限に活かせ

決して弱点にこだわってはいけません。しかし、だからといって、「弱点を無視しろ」と言っているのではありません。弱点とうまく折り合いをつけ、強みを解き放ち、より鋭いものにする。ただそれだけのことです。

 

「才能」と「経験によって身に付いた能力」を区別する

「強みとは常に完璧に近い成果を生み出す能力」と定義しましたが、では、どうすれば能力をそこまで高めることができるのか。経験を積めばいいのか、それとも、やはり天性の才能が必要なのか。答えを言いますと、経験だけで「常に完璧に近い成果」を収められるようになることはありません。分野に関係なく、強みを発展させるには天性の才能が必要となります。
ここで、大切な3つの用語、「才能」「知識」「技術」の定義をしておきます。

才能とは、無意識に繰り返される思考、感情、行動のパターンである
知識とは、学習と経験によって知り得た真理と教訓である
技術とは、行動のための手段である

才能、知識、技術。この3つが組み合わさって初めて強みが生まれます。販売員の例を挙げます。人と渡り合えるのも才能があったとします。これも才能の一つです。そして、この才能を販売実績につなげることができれば、それは立派な強みとなります。この場合は、天性の才能に製品の知識と販売の技術が加わり、客に製品を買わせることができるようになります。
強みを築くには才能も知識も技術もすべてが必要ですが、なかでも最も大切なのは才能です。なぜなら、技術と知識は学習と経験によって身につけられますが、才能は天性のものだからです。たとえば、販売員の場合、経験を積めば、製品知識を得ることも、それを客に説明する方法を学ぶこともできますが、絶好のタイミングかつ絶妙のやり方で、客に製品を購入させる術は天性の才能であり、決して学ぶことはできません。販売員になるために生まれてきたような人は、十分な製品知識がなくても、天賦の才を活かすだけで実績を上げることができます。つまり、かかる業務に必要な天性の才能がなければ、強みを築くことは決してできないということです。自らの才能を正確に把握し、知識と技術でその才能を磨くこと、それが真の強みを築く鍵となるのです。

 才能を見つける方法

才能を見つけるために最初にやるべきことは、さまざまな状況下で自分は無意識にどのような反応をしているか、自分をよく観察することです。反射的な反応は才能を見つける最も有力な手がかりです。
それ以外にもさらに「切望」「修得の速さ」「満足感」という3つの手がかりがあります。

①切望

これは特に幼いころに表面に表れやすく、どんな才能を秘めているか明らかにします。どんな人にも長いあいだ胸に秘めた願望があるはずです。自分の才能を本気で見つけたいなら、耳をすましてその声をとらえるべきです。

②修得の速さ

才能の存在と程度は、新たな技術を習得する速さによって知ることができます。どんな分野であれ、必要な技術を修得するのが早ければ、その分野をさらに追求するべきです。そうすれば、必ず自分の才能を特定できるようになります。

③満足感

 何かを成し遂げたときに気分がよければ、本人は気づかなくても、それはすでに自らの才能を活かした仕事をしていたということです。人間は一人ひとり独自の個性を持っていて、何から満足感を得るかは、たとえそれがどんなにわずかな差であれ、人によって異なるものです。自分はどのような状況で満足を覚えるか、それを仔細に観察してください。それがわかれば、才能のありかは必ず突き止められます。
では、どうやって満足の源泉を見つければいいか。何かをしようとするとき、過去か現在か、未来か、どの時勢を一番意識しているか考えてみるといいです。考えていることが全て現在に関わることで、「これはいつ終わるのか」と考えているようなら、おそらくそれは才能を活かしていないからです。一方、将来を見据え、「いつまだこれができるか」と考えているようなら、あなたはそれを愉しみ、なんらかの才能を活かしていると考えて間違いないはずです。

 

「さあ、才能に目覚めよう」を読んでみての感想

今までの私は、「弱みをどうすれば克服できるのか」と悩むことが多かったです。弱みのことで思い悩んでいると、「なんでできないんだ」などとネガティブになりがちで、いいことはありませんでした。しかし、当書を読んでみて、弱みのことで悩むよりも自分の強みを認識し、それを最大限発揮できるよう努力するべきであると感じました。たしかに、仕事ができ、尊敬している人たちを見てみると、弱みはあるかもしれませんが、その弱みをもろともしない、自信に満ち溢れているように思います。これは、自身の強みを認識し、その強みを活かすべく、行動しているからなのだと思います。これからは、自身の行動パターンを分析し、自分の強みを徹底的に磨いていきます。

 

「伝え方が9割」の感想と要約

伝え方が9割

「伝え方」には人生を左右する力がある

伝え方について誰かに教わったことがある人は少ないのではないでしょうか。もちろん私も教えてもらったことなんてありません。しかし、当書を読んでみて「伝え方」というのは生きていく上で重要なものであり、鍛えてくべきものだと感じました。

就職活動で、プレゼンで、好きな人への告白で、友達へのお願いで。それら全て、伝え方で成否が変わるものです。面接なんてまさにそうです。面接会場で自分の人生を生で見せることはできませんから、伝え方だけであなたの事を判断されるのです。人生は、小さなものから大きなものまで、伝え方で変わります。しかも人生の節目になるような、重要なポイントになればなるほど、伝え方がダイレクトに結果にむすびつくのです。

この文を読んで、「あの時、こうじゃなくてああ言えば良かったな」と思った場面が思い出されました。そして、同じ過ちを犯さないためにも、「伝え方」を学び、鍛えていく必要性を強く感じました。

 

「イエス」に変える3つのステップ

「ノー」となるはずだったお願いを「イエス」に変えるにはカンタンな3つのステップがあります。ここでは、意中の相手をデートに誘う場面を考えてみることにします。

ステップ1:自分の頭の中をそのままコトバにしない

普通だったら「デートしてください」とストレートに言いたいところですが、ここはぐっとこらえます。

ステップ2:相手の頭の中を創造する

ぐっと、そのまま口にするのをこらえ、お願いに相手がどう考えるか/ふだん相手は何を考えているのか、相手の頭の中を想像します。
いったんあなたの御願いから離れて、相手は何が好きか?何が嫌いか?どんな性格か?わかりうる相手の基本的な情報を思い出してみましょう。
例えば、ここで「食べ物はイタリアンが好物」という情報があったとします。

ステップ3:相手のメリットに一致するお願いをつくる

 相手の頭の中をもとに、コトバをつくっていきます。
ここで、大切なのは相手の文脈でつくることです。結果的にあなたの求めていることが達成できればいいのです。
相手が「イタリアンが好き」であるなら、それを満たすコトバをつくります。

「驚くほど旨いパスタの店があるんだけど、行かない?」

となります。相手にとってみたらまさに望んでいる事なので、「イエス」となる可能性が高いです。

「イエス」に変える「7つの切り口」

ステップ2「相手の頭の中を想像する」ときの、とっておきな切り口を7つ紹介します。

①「相手の好きなこと」

 あなたの求めることをストレートに言うのではなく、「相手の好きなこと」からつくることにより相手のメリットに変えるのです。上記の「驚くほど旨いパスタの店があるんだけど、行かない?」もこれに当てはまりますね。

②「嫌いなこと回避」

一方で、相手の嫌いなことからつくることもできます。「こちら嫌いでしょ。だからやらない選択をしましょう」という切り口です。 

例)芝生が踏まれて困っています。注意書きの立て札をつくるとき、どう書いたら人は芝生に入らなくなるでしょうか?

■「芝生に入らないで」
→あなたのメリットでしかない
■「芝生に入ると、農薬の臭いがつきます」
→相手の嫌いなことからつくり、あなたのお願いを聞くこと(芝生に入らないこと)が相手のメリットに変わった

 

③「選択の自由」

これは「相手の好きなこと」からの応用です。2つ以上の相手の好きなことを並べることで、前向きに相手が選べるようにする技術です。
「決断」というものは非常に疲れるものです。人は「決断」が得意ではないのです。しかし、人は「比較」が非常に得意です。あっちより、こっちがいいと簡単に言うことができます。この心理を利用するのが「選択の自由」です。

例)意中の相手をデートに誘うとき
■「デートしてください」
→あなたのメリットでしかない。相手は「決断しなければいけない」
■「美味しいパスタの店と、ピザの店どっちがいい?」
→相手の好きなものである上に、選べることで、相手のダブルメリットになる

このように、選択の自由をつくることで、よりあなたのお願いが受け入れられる可能性が増えます。

④「認められたい欲」

もともと人は誰も認められたいという本能があります。この本能を利用するのです。特に、面倒くさいと思われるものをお願いするときにはコレです。

例)残業をお願いするとき
■「残業お願いできる?」

→あなたのメリットでしかない
■「きみの企画書が刺さるんだよ。お願いできない?」
→認めているコトバから始まっていることで、面倒くさいこともやってみようとする気持ちが生まれる。

 

⑤「あなた限定」

これは、ステップ2で相手が「寂しがりや」とか「自分が好き」というときに効果を発揮します。もともと人は「あなた限定」に弱いです。「あなた限定」からつくるこの技術が効くのは、実は、たくさんの人数にお願いするときです。

例)誰も行きたくない自治会のミーティングに誘うときの伝え方
「自治会のミーティングに来てください」
→あなたのメリットでしかない
「他の人が来なくても、斉藤さんだけは来てほしいんです」
→その人の名前を使い「私こそが必要と思ってくれている」と思わせ、心を満たすことで相手のメリットに変える

 

⑥チームワーク化

これはステップ2で相手が「面倒くさいと思っている」「やる必要性がそこまで見つからない」ときに効果を発揮します。お願いを相手任せにするのではなく、「いっしょにやりましょう」とあなたと相手をチームワーク化するのです。ひとりだと赤信号を渡りたくなくても、「一緒に渡ろう」と言われると、人は動くのです。

例)勉強嫌いの子どもに勉強をさせるとき
「勉強しなさい」
→あなたのメリットでしかない
「一緒に勉強しよう」
→面倒なことであっても、人と一緒であれば動くもの

 

⑦「感謝」

これは、最終手段にして最大の方法です。「ありがとう」と感謝を伝えられると、ノーとは言いにくいのです。

例)会社で落としにくい領収書を事務の方にお願いするとき
■「領収書をおとしてください」
→あなたのメリットでしかない
■「いつもありがとうございます。領収書をお願いできますか」
→感謝から入ると、「ノー」と言いにくい

 

同じ内容なのに強いコトバと弱いコトバがある

上記の「ノー」を「イエス」に変える技術と同様に「強いコトバ」をつくる技術があるのです。「強いコトバ」と「弱いコトバ」にはどんな違いがあるのか見ていきます。

「事件は会議室で起きているんじゃない!現場で起きてるんだ!!」

踊る大捜査線』でおなじみのこのセリフ。別に、

「事件は現場で起きてるんだ!」

でもいいですよね。しかし、前者のほうが心に/記憶に残る人が多いのではないでしょうか。そう、これこそが「強いコトバ」なんです。

 

「強いコトバ」のメカニズム

まず、「強いコトバ」の定義から見ていきたいと思います。

 本書では、「強いコトバ」を、人の感情を動かすエネルギーのあるコトバと捉えています。このエネルギーのことを、「コトバエネルギー」と私は呼びます。

それでは、この強いコトバをつくるのに必要な、「コトバエネルギー」をどう生み出すのか。その方法は、ジェットコースターの原理と同じです。コトバに高低差をつけてあげれば、エネルギーは生まれます。

例えば、「あなたが好き」

より

「嫌いになりたいのに、あなたが好き」

のほうが心に響きませんか?それはなぜか。高低差があるからです。
ジェットコースターと同じで、高低差があればあるほど、人はぐっとくるのです。

 

「強いコトバ」をつくる5つの技術

「強いコトバ」をつくる、5つの技術を見ていきます。

①サプライズ法

これは伝えるコトバに、驚きワードをつくる方法です。サプライズがあると、人は注目するのです。もともと興味のないものでも、興味を持たせることができるのです。
サプライズをつくるには以下のようなコトバを使います。

「(語尾に)!」「びっくり、~」「そうだ、~」「ほら、~」「実は、~」
「凄い、~」「信じられない、~」「あ、~」
などです。

こんな簡単なことで本当に「強いコトバ」になるのか。少し疑っちゃいますよね。
しかし、バカにしてはいけません。「サプライズ法」はプロもよく使います。

そうだ、京都、行こう                     (JR東海

有名なコトバだと思います。もし、サプライズを入れなかったらどうなっていたか。

京都、行こう

普通過ぎますよね。これだけだったら、感情は動きません。そんな普通のコトバも、コトバエネルギーを加えただけで大化けしたのです。

 

②ギャップ法

これは、スタート地点を下げ、言いたい意味に、ギャップをつくってあげる方法です。

これは私の勝利ではない。あなたの勝利だ。
                 (オバマ大統領就任演説)

人々を熱狂させたオバマ氏のコトバ。彼が本来言いたかったこと、それは、

これは、あなたの勝利だ。

こう言いたかったのです。しかし、彼はあえて「あなた」の反対側である「私」というコトバをその前に使ってギャップをつくりだしたのです。

 

③赤裸裸法
「朝、目が覚めると泣いていた」
             『世界の中心で、愛をさけぶ』 片山恭一 

上を向いて歩こう 涙がこぼれないように」

                               『上を向いて歩こう』 永六輔 

これらはすべて「赤裸裸法」でできています。「赤裸裸法」はあなたのコトバに、体温を感じさせ、ときに詩人のようなニュアンスをつくりだすことのできる方法です。
やり方は簡単です。自分の肌感覚に素直になるだけです。

くちびるがふるえてる。あなたが好き。

と言うと、自分の心の中から赤裸裸なコトバに感じると思います。赤裸裸ワードを入れれば、生命力あふれるコトバに変わるのです。このコトバは、人に「好き」と言うときに、カラダがどのように反応しているのかをそのままコトバにしているだけです。実に、簡単です。

 

④リピート法

何かを暗記するとき、繰り返し、口に出したりしますよね。これは、相手にも有効です。リピートして聞かせることで、聞き手の記憶にすり込むことができます。

「人民の、人民による、人民のための政治」

リンカーン大統領の有名な演説です。これが歴史を超えて、ここまで世界中に伝わったのは、リピート法を使って、聞く人の記憶にすり込み、感情をゆさぶったからです。

 

⑤クライマックス法

これは、あなたが伝えたいと思っている相手に「これから重要な話が始まるんだ、聞いておかなくては!」と思わせて集中力をこちらに向かせる技術です。
例えば、「私はカレーが好きです。」をクライマックス法を用いることで、

「ここだけの話ですが、私はカレーが好きです。」

のように強いコトバにすることができます。 

 

「伝え方が9割」を読んでみての感想

コトバが持つ力の強さを思い知らされた一冊でした。人の感情を揺さぶる、動かすことができるコトバには、ある法則があるといのはまさにその通りだと思います。そして、その法則を学び、活かすことはとても意義のあることだと思います。しかし、ここで注意しておきたいのは、決して小手先のテクニックで終わらせてはいけないということです。最初は真似から入るべきではありますが、そのコトバをいかに自分のものにするのかが非常に重要だと感じました。なぜなら、テクニックを使えば表面上はいいことを言っているように見えますが、そのコトバには感情がこもっていないからです。「感情がこもっていないコトバ」に人が動かされることはありません。「感情がこもっているコトバ」だからこそ、人は動かされるのだと思います。当書は、「コトバ」をテーマに扱っているので、出てきませんでしたが、人の持つ「感情」に動かされることも多くの場面であります。そのため、「強いコトバ」×「感情」が最強のコンビであると思います。

是非、当書で学んだ内容を実践していき、自分の武器にしていきたいです。